吸精異星人その1

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「あの・・・パイロットの募集を見て来たんですけど・・・」
声をかけると女性らしい人が振り返り、にこやかに微笑みながら立ち上がりました。女性という概念は同じ地球人であれば通用しますが、その他にの惑星の生命は見ただけでは判断できません。しかしとても美しい人だったのでサトシはどきどきしてしまいました。
「パイロット?・・・ああ・・・サトシ・ハイフィールドね?・・・連絡があったのでお待ちしていたわ・・・わたくしが宇宙船ラヴジェのチーフ・・・ラヴィア・・・よろしくお願いするわね・・・」
美しいといっても見るからに地球人の人ではありませんでした。身長は2mを楽に超え、肉体の幅もサトシなど比べ物になりません。ちょうどサトシの頭がラヴィアの腰よりも上に出る程度なのです。しかし無駄のない引き締まっていながらふくよかな胸元と腰周りには女性としての魅力が満ち溢れています。
「サトシは地球人ね?・・・性別はオスということになるわね?・・・わたくしはヌラの出身なの・・・ふふふふ・・・地球人の人ってかわいらしいから大好きよ・・・」
サトシはヌラと聞いて思い出しました。ヌラは性別のない人種で地球人とはほとんど交流がないために詳しいことは何ひとつわかっていないのです。
「さあ・・・クルーを紹介するからいらっしゃい・・・」
ラヴィアの後について宇宙船ラヴジュに乗り込むサトシは不安と期待でいっぱいでした。キャビンに案内されるとそこにも女性らしい人がモニターに向かって作業をしていました。
「ヴェロヌ・・・新しいクルーよ・・・パイロットが来たの・・・」
ラヴィアの声に振り返ったヴェロヌという人も、サトシが目を見張るほど美しい人でした。立ち上がるとラヴィアと同じくらいの体格で、もちろん地球人ではありません。
「よろしく・・・ヴェロヌ・・・ラヴィアの妹なの・・・あなたは地球人ね?・・・うれしいわ・・・」

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