ママクラブ四〜正しい性教育を教えよう〜

長瀞裕樹の両親が離婚したのは○学校の頃だった。
原因は裕樹の教育方針の違い。教育に厳格な父親と、ノビノビ育てさせたい妻。
普段はのんびり屋の妻・祥子も、いざ息子のこととなると一歩も引かない。
いは口論に発展することもしばしばで、その度に裕樹は近所の叔母の家に逃げ込んだ。

そしてある日、父親・直樹が裕樹が描いたイラストを破り捨ててしまったことで
夫婦の間に決定的な溝ができ、それは離婚へと発展してしまった。

叔母であり直樹の妹である沙耶は離婚を回避しようとするが、話し合いは不調。
結局、親権(監護権)を直樹が持つことで離婚が成立してしまうのだった。
しかし離婚条件として裕樹との接触は自由となり、祥子は近所のアパートに転居。
裕樹は好きな時に実母に会うことが出来るようになった。

実母や叔母の家を自由に行き来していたある年のこと。
父親が電撃的に再婚を果たした。しかもそれは祥子の元同僚だったのだ。
新しい母の出現に困惑する裕樹だったが、生来からのノンビリ屋の性分のため、
まだ『ママ』と呼ぶのは恥ずかしいながらも、新しい生活に馴染みつつあった。
その一方で、元々親交のあった3人のママたちはあるグループを立ち上げる。

それは『裕樹くんのママさん互助会』――すなわち『ママクラブ』であった。

目的は3人で大事な裕樹を守り育てようという趣旨であったが、
その実、誰が本当の『ママ』と呼ばれるか火花を散らせるものであった。

そんなこととは露知らず、裕樹はいつものように3人のママと接していたが、
ある日、ネットで見つけたエッチな絵でオナニーしている姿を百合子に目撃される。
即座に開かれたママクラブの会合で裕樹のオナニーが議題に上ると、
間違った性知識を覚える前に、『正しい性知識』を教えようという結論となる。
それからというもの、3人のママたちによる『正しい性教育』が始まる。

しかしそれは裕樹の争奪戦を起こし、裕樹の親友たちや担任教師、
そしてツンデレ同級生を巻き込んでの大騒動へと発展していくのだった……。

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