U-20ボクシング選手権。若手ボクサーの登竜門として注目されるこの大会が、今年も幕を開けた。
一番人気の中量級の部には、優勝確実と言われ三連覇を目指している絶対的エースの男子ボクサー、一ノ瀬翔真がエントリーしていた。
今年初参加ながら優勝を目指す星川蒼太は、最強のラスボスとなるであろう翔真の試合を観戦しに行く。
リングサイドで見る翔真の完璧に鍛え抜かれた肉体を見て圧倒される蒼太。対戦相手の大月ユイは体格の劣る女子高生であり、まともな勝負になるとは思えなかった。
一方の翔真も、対戦相手が女子と知らされ拍子抜けしていた。誰が相手でも絶対に勝つ自信はあるとはいえ、あまりにも格下の相手では力試しにもならないと、内心落胆する翔真。
観客の誰もが翔真の圧勝を疑わない中、後に「ボクシングの新時代の幕開け」と言われることになる試合のゴングが鳴るのだった…。
※試合シーンは基本的に翔真視点です