絶倫吸精毒蠅その1

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ぬめぬめと黒光りするような肌をして、むちむちと豊満な肉体のいやらしい蝿の魔物、吸精毒蠅でした。肉体は人間の肉感的な女体のようですが腕が四本で長い足が二本、お尻は大きく盛り上がっています。その肉体はぬめぬめと鈍く光るラヴァーのような黒ずんだ皮膚に頭から手足の先まで包まれ、妖艶で美しいのです。背中には半透明な大きな二枚の羽が不気味な音を立てて動いていました。
 吸精毒蠅は真赤な唇を長い舌で舐めまわしながら、みるみるうちに迫ってきていたのです。そしてさとしの真上にやってくると、そのぬめぬめとした唇から滴り落ちる毒の唾液をさとしの肉体に降りかけ始めるのです。吸精毒蠅の毒の唾液は、一滴でも肉体に着いてしまうと肉体が痺れて動けなくなってしまうのです。それがまるで雨のように逃げようとするさとしの肉体に降りかかってきてしまったのです。

「あっ・・・ああああああああああああっ・・・だっ・・・だめええええええええっ・・・たっ・・・たすけてええっ・・・だっ・・・だれかあっ・・・たすけてえええええええええええええええええっ・・・」

 みるみるうちに肉体が痺れて力が抜けてゆき、さとしは動けなくなってしまいました。倒れたさとしの肉体に覆いかぶさるように吸精毒蠅はなおも毒の唾液を滴らせながら舞い降りてくるのです。

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